クラリネット協奏曲 イ長調 k622 (モーツァルト)

 

ライスター(cl)&カラヤン/BPO版

・・ライスター&カラヤン版 遅めのテンポ。消え入るような絶望と諦念のアダージョ。

 

ライスター&マリナー/AMF版

・・ライスター&マリナー版 カラヤン版より速めのテンポ。澄みきった美しさ。

プリンツ(cl)&ベーム/VPO版

・・プリンツ&ベーム版 遅めのテンポ。深く深く呼吸するかのごとく寂寥感と哀愁が漂う。同曲中最高の名盤とされる。

当時のクラリネットの名手アントン=シュタートラーのために作曲されたとするモーツァルト最晩年(1791年 モーツァルト35歳 *モーツァルトは35歳で死去)の最高の名曲「クラリネット協奏曲k622」はモーツァルトの白鳥の歌でもあった。モーツァルト自身最後の協奏曲とされる。7~8分の第2楽章アダージョは名曲中の名曲である。

人生を振り返り。。。いや、しかしそれはもうどうでもいい。。。眼前にあるのは絶望的な死。。。その時が近くに迫ってきている。。。諦念と無。。。この瞬間、この時間。。。有限なピリオド。。。どうしようもない。。。このアダージョは生きとし生けるものの持つ不可避的なその時を心に静謐に染み入らせる。。。やがて人は誰しも土に還る。。。クラリネットが有する非均一的な幅広い音色は不可避的な人生の時間に対して深く雄弁である。。。

名手カール=ライスター版は一押しである。たとえようもない澄みきった美しさと涙も乾いて。。。

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