♪さっぽろ羊ヶ丘展望台
♪♪♪牧場の朝(文部省唱歌)♪♪♪
札幌屈指の観光名所「さっぽろ羊ヶ丘展望台」(札幌市豊平区)は戦前から戦後にかけては「農林省月寒種羊場」として羊の育種場(いわば農場試験センター)であったそうだ。ゆえにこの緑の丘には羊がいる。
沿革は資料に拠れば北海道観光の高まりにつれてこの羊ヶ丘の農場にも観光客が訪れるようになり農場における研究の妨げになってきた。そこで一部をこのような観光用に開放したのがその始まりであったそうである。現在はチャペルや「雪祭り資料館」が隣接し、羊の毛狩り・羊ヶ丘夏祭り・日本ダッタン新そば祭りなどイベントも開催されている。北海道の観光収入につながると同時に我々観光客にとってはありがたい憩いの場となった。
この展望台(=ほとんど展望台公園)を全国的に有名にしているのはとても印象的なクラーク像である。正式名称は「丘の上のクラーク」(高さ2.85m/台座2.1m/ブロンズ像/1976年4月16日建立/彫刻家坂垣道氏の作品)。台座には“BOYS BE AMBITIOUS”とある。クラーク博士は右手を札幌市街の方向に差し伸べている。この差し伸べられている右手は遥か彼方の永遠の真理を示しているそうである。
この像建立には①北大のクラーク像見学用観光バス乗り入れ禁止と引き換えに②北大創立100周年記念に③アメリカ建国200周年記念に④北海道の観光誘致にといった背景があるそうだ。
この像を見るたびに、北海道がこれからも進取の気性に満ちた開拓精神の大地であることを、日本の農業自給率向上の先陣を示してくれる豊かな大地であることを、人間をはじめ生きとし生けるものにとって何よりも大切にしなくてはならないものは水や土や生き物といった自然であることを、思い起こす。湿度の低い北海道の空気とあいまってこの像は爽やかで明るい雰囲気に満ちている。
青地に白文字で「好きですsapporo」と記された大きな円盤(この円盤はかつては集合写真撮影用に用いられた背景)や大ヒット歌謡曲「恋の町札幌」の歌碑がこの像の近くに設置されている。札幌のPR満載である。羊が草を食んでいる緑の丘の遠方に札幌ドームの銀屋根が見える。人口190万人の大都市札幌にあって豊かな緑の癒しの空間、展望台入場料金はかかるものの、札幌に住んでいたら、そしてゆっくりしたい気分になったら、きっとここに何度もやって来るだろう。。。
♪♪♪ 恋の町札幌 作詞:浜口庫之助 作曲:小谷充 うた:石原裕次郎 昭和47年 ♪♪♪
1 時計台の下で逢って 私の恋は はじまりました
だまってあなたに ついてくだけで 私はとても 幸せだった
夢のような 恋のはじめ 忘れはしない恋の町 札幌
2 はじめて恋を知った私 やさしい空を 見上げて泣いたの
女になる日 だれかの愛が 見知らぬ夜の 扉を開く
私だけの 心の町 アカシアも散った恋の町 札幌
3 淋しいとき むなしい時 私はいつも この町に来るの
どこかちがうの この町だけは なぜか私に やさしくするの
恋人なのね ふるさとなのね 有難う私の恋の町 札幌