カルルス温泉

カルルス温泉は登別温泉の更に北西の山間に位置する小さな温泉。しかし名湯百選のひとつ。近くにはサンライバスキー場や国内唯一の個人所有の湖「橘湖」、さらにオロフレ峠が位置する。

カルルスとは1356年金印勅書を発布して無皇帝時代に終止符を打った神聖ローマ皇帝カール4世(ルクセンブルク朝)のカールにちなんでいる。さらにこのカールにちなんで名付けられた地名カルルスバート(旧オーストリア=現チェコ領)にある温泉の泉質に似ているのでこの温泉名がカルルス温泉となった。

カルルス温泉情報は資料によれば、「北海道登別市カルルス町・無色透明の単純温泉・48℃~68℃・pH7.2(中性)・開湯は1899年・当初の名前はアイヌ語でペンケユ」のようである。カルルス温泉名の由来は上述。

この小さな山間の温泉、すっぽり真綿のような雪に覆われた厳冬の温泉を訪れ、北海道の大自然をじっくり感得し、そして中世ヨーロッパの歴史を重ね合わせる。カール4世はプラハ出身で本名をヴァーツラフと称したが、フランスでの教育の影響からシャルル⇒カールと改名したとされる。東欧最初の大学プラハ大学(現カレル大学 1348年創設)など文人皇帝としても有名である。

カール4世の歴史的業績は金印勅書(1356)であろう。金印勅書は「ドイツの分裂をもたらした」と「ドイツの平和をもたらした」との相反する2つ評価に分かれるという解釈が定説である。

人影も少なくしんしんと雪が降り続ける大自然が印象的である。

バブル経済崩壊後、蜘蛛の巣付きの大きな錠前がかけられた豪華な入場門を見るにつけ、ときどき、元ウルグアイ大統領ホセ=ムヒカの『貧乏な人とは、すこししかものをもっていない人ではなく、無限の欲望があり、いくらあっても満足しない人のことである。』の言葉を思い出す。人間の精神や知力の豊かさ、内面的な豊かさを思う。

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